1990年、Yngwie Malmsteenの元妻というふれこみでデビューしたERIKAについて少し書いてみたい。
当時、音楽誌「BURN」の新譜レビューで高得点だったデビューアルバム「COLD WINTER NIGHT」、国内未発売のため輸入盤CDを探してやっと入手したのを覚えている。北欧の哀愁のメロディ、ABBAに通じるキャッチーさ、しかも当時人気絶頂のギアリストYngwie(来日当時NHKにも出演していた)が1曲ソロを弾いていると聞いては買わない手はない。
早速聴いてみると、もうツボにはまったというか、しばらくヘビロテ状態が続いた。翌年の2nd「IN THE ARMS OF A STRANGER」、1993年の3rd「LADY LUCK」(LP未発売)と、3作とも同じ路線の北欧ハードポップアルバムが続いた。
その後少し沈黙期間があって、1997年、1998年と売れ線狙いのCDを出したが、初期3作の面影はなくなってしまっていた。その後長い沈黙のあと、2016年に突如新譜「DEAF DUMB & BLONDE」(日本盤も発売されている)を発表したが、魅力ある楽曲も入ってなくガッカリだった。
HR/HMのフィールドでしか紹介されていなかったので、日本ではほとんど知られていない歌手だが、先にも触れたようにABBAに通じる哀愁の北欧ハードポップアルバム「COLD WINTER NIGHT」を是非聴いてみてもらいたい。木枯しの吹くスウェーデンの空を連想させる、この時期にピッタリの曲が満載の名盤です。そして気に入ったら2nd,3rdも。このまま埋もれさせてしまうには本当に惜しい3作品です。